夜、ダラダラまんがを読んでいるとガサリと不穏な音がした。ガサリ、ゴソリ、Gのリズムが聴こえた。
音のなる場所を突き止めるべく聞き耳を立てていると、どうやらゴミ袋の辺りから聞こえてくるようだ。中に入り込んでいればラッキー、外であっても必殺のチャンスである。
満タンのゴキジェットプロを手に、姿を視認すべく回り込んでみた。
そのとき、半透明のゴミ袋の中に蠢く黒い影をしっかりと視認した！
素早くゴミ袋の口を丸めて結び、Gの捕獲に成功した。ガサガサと不気味な音を立て、身の危険を察知したかのようだがもう遅い。観念したまえとばかりに、そのゴミ袋をもう一つのゴミ袋に入れて二重の檻を作った。
ただ、殺すことは出来なかった。隙間を作って殺虫剤を吹き付ける作戦は油断して逃げられる恐れがある。想像しただけで怖い。圧殺する作戦は、感触を想像しただけで顔が歪んでしまう。恐ろしい。
ヘタレな自分にガッカリしながら、明後日のゴミの日までこのままとしておこうと決意した。
